(山田 昌弘)希望格差社会

希望格差社会―「負け組」の絶望感が日本を引き裂く

昨日から電車で読み始めた。まだ半分くらいだが、かなり重たい感じ。
同じく昨日、スタンダード反社会学講座を読み始めてるので、社会学のペシミズムに染まらないように気をつけながら。

かなり身構えて読み始めたけど、正直なところ個人的な実感とかなり近く、こういう数字を交えての論証をされると反論できず、かなり暗い気分になる。
かねがね正規社員と非正規社員の待遇の格差の大きさを実感していたけれど、この格差が世代を重ねていく上で勝ち組・負け組を選別していく仕組みとして働くというのは、まさにそのとおりだと思う。

だからこそ、個人的には少子化対策(?)としてでもあるが、独身税のような仕組みを設けてもよいのではないかと思っていたのだが。
子供を多く、ないし1人でも持つ選択と、一切持たぬという選択で階級が分かれていってしまうのでは、少子化の進行を止める術はないということだろうか?
ある意味、ライフスタイルの選好により階級が固定されていくという話のようにも取れる。

今の給与水準が保証される大企業”正規社員”の仕事を離れて、違うスタイルの生き方を選びたいと考え始めていた自分にとって、かなり耳の痛い、正論を突きつけられた気持ちだ。



また、併せてぐぐって見つけた内田樹の研究室 希望格差社会で結論の一部を先読みしてしまったが、
>「自分の能力に比べて過大な夢をもっているために、職業に就けない人々への対策をとらなければならない。そのため、過大な期待をクールダウンさせる『職業的カウンセリング』をシステム化する必要がある。」(242頁)
はかなりキツイ処方箋だ。
この結論に至る経緯は、改めて続きを読むこととしよう。